第34回日本リーグ2009-2010 Season
試合結果
JHL戦況報告 プレーオフ
第1日・2010/03/20(土)
第2日・2010/03/21(日)
◆ 男 子 ◆
大同特殊鋼 36 (12-15, 24-17) 32 トヨタ紡織九州
- 『地力に勝る大同、V5に王手!』
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トヨタ紡織九州のスローオフで試合開始。両チームともディフェンスラインを上げた固い守りで点が入らない。開始5分、トヨタ紡織・阪のポストシュートが決まり初得点となる。そこから大同もサイドシュートを決め、ゲームが動き始める。その後、トヨタ紡織は攻めあぐみ大同がリードするも、トヨタ紡織のGKの活躍もあり両チームの点差は開かない。しかしトヨタ紡織は中畠の個人技で点を重ね、24分で12-12の同点に追いつく。そこで大同がタイムアウトを請求するが、前半残り4分半でトヨタ紡織は更に阪、中畠の3連続得点を決め、15-12のトヨタ紡織の3点リードで前半を終える。
後半に大同の速攻が出始め、追撃開始。大同は白の4連続得点などで8分に同点に追いつく。そこからは1~2点差の僅差で試合が進む。ゲーム内容は大同が押しているもののGKが当たらず、単発のシュートが入ってしまう。逆にトヨタ紡織GK松野のナイスセーブが光る。点の取り合いで好ゲームが展開され、19分で27-27の同点、さらに残り4分で同点と、緊迫した内容に。しかし残り4分をきってから大同は白、山城、千々波で6得点、ゲームを決めた。退場者が両チーム合わせて8人出る、激しい試合であった。紡織は退場者の多さが敗因か。最後まで手に汗握る、プレーオフ準決勝にふさわしい好カードであった。
トヨタ車体 22 (11-11, 11-10) 21 湧永製薬
- 『トヨタ車体、GK坪根の好セーブにより初の決勝進出!』
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プレーオフ男子準決勝2試合目は、レギュラーシーズン2位トヨタ車体と3位湧永製薬の対戦。湧永のスローオフで始まり、先制は車体。No.19銘苅の速攻などで3連続得点で3-0と好スタートをきるが、湧永もNo.17古家のサイドシュートなどですぐ同点。その後は、両チームのGKの好セーブにより、一進一退の攻防が続き、前半18分過ぎまで7-7の同点の展開に。20分過ぎに車体No.18の崎前の連続サイドシュートで9-7と2点リード。しかし、湧永もNo.23東長濱のステップシュートやNo.4坂本の速攻で追い上げ11-11の同点で前半終了。
後半に入り、湧永はNo.13新のサイドシュートやNo.15今井のポストシュートで後半7分17-13と4点リード。その後も湧永のペースかと思いきや、車体はGKNo.16坪根を軸に堅守からの速攻がさえ、No.19銘苅のサイドシュートやNo.13小沢の速攻で20-21、1点差に追いあげる。そして直後にはNo.18崎前の同点シュート、27分過ぎはNo.22門山の逆転シュートが決まり、22-21でトヨタ車体が接戦を制し勝利をおさめた。湧永はレギュラーシーズンのリベンジをはたせなかった。
◆ 女 子 ◆
ソニーセミコンダクタ九州 22 ( 9-10, 13- 8) 18 オムロン
- 『ソニー逆転で決勝進出! オムロンの5連覇の夢砕く!』
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レギュラーシーズン2位のオムロンと3位のソニーの一戦、ソニーのスローオフで試合開始。立ち上り、ソニーは緊張のためか、キャッチミス・シュートミスが目立ち、オムロンNo.17東濱のロング、No.8石立のカットイン等でオムロンが4-0とリードした。ソニーはキーパーの好セーブで落ち着きを取り戻し、No.4髙橋のサイドからの2連続ゴールで追い上げた。お互いに激しく、高位置のディフェンスで一進一退を繰り返し、前半は10-9のオムロンの1点リードで終了した。
後半開始直後、ソニーは張、長野の連続ゴールで逆転する。しかしオムロンも藤井の2ゴールを含む3連続ゴールで再逆転する。後半9分、15-12とオムロンがリードしていたが、ソニーNo.1GK中島の好セーブが起爆剤となり、ソニーが連続ゴールなどで徐々に追い上げる。17分、ソニーはNo.5田中のサイドからのゴールで逆転に成功。そのまま速攻、ポストと多彩な攻めでオムロンを引き離し、ソニーが逃げ切った。双方、GKが好セーブを連発し、引き締まった好ゲームとなった。
◆ 男 子 ◆
大同特殊鋼 38 (19-19, 19-18) 37 トヨタ車体
- 『接戦の末、大同特殊鋼5連覇達成!』
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第34回日本ハンドボールリーグプレーオフ男子決勝は、5連覇を狙う大同と初の決勝進出を果たしたトヨタ車体との対戦となった。車体のフローオフで始まり、先制も車体。No.19銘苅のミドルシュートやNo.5高智のブラインドシュートなどで前半9分7-3とリード。大同もGKNo.16東を軸に、固い守りからNo.4末松、No.15山城の速攻など4連続得点で前半13分7-7の同点とする。その後は、常に車体がリードするが、大同もNo.9武田のロングやNo.20白の個人技などで前半21分13-13の同点。その後、車体は3連続得点でリードするも大同が常に追いつき19-19の同点で前半終了。
後半に入り、大同はNo.20白のミドルシュートで初めてリードする。しかし、車体もNo.8藤田のポスト、No.15鶴谷のサイドなどですかさず逆転し、後半9分、25-23とリード。しかし大同は、13分すぎ車体No.8藤田の退場を期に、No.20白のカットインやNo.4末松のサイドシュートで18分すぎ32-29と逆転する。しかし、車体もNo.18崎前の速攻などで21分すぎ33-33の同点に追いつく。その後は、一進一退の攻防が続き、No14千々波の得点が決勝点となり、接戦の末、大同が38-37の1点差で5連覇を成し遂げた。
最高殊勲選手には白元喆(大同・No.20)が、殊勲選手には銘苅淳(トヨタ車体・No.19)が選ばれた。
◆ 女 子 ◆
ソニーセミコンダクタ九州 25 (13-15, 12- 9) 24 北國銀行
- 『決めた、ソニー! 逆転で悲願の初優勝!』
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悲願の初優勝を狙う両チーム。試合の幕開けは北國のエース・上町のロングによる2連取。ソニーの鮮やかなスカイプレーと持ち味を出して始まった。北國は固いDFで5分に3-1とリード。ソニーは昨日から好調のNo.4髙橋の速攻やGK飛田のファインセーブで7分に4-3と逆転。ソニーのカットインを北國が守れずに罰則が出る。北國はNo.18若松の的確なサイドシュートで同点とする。北國No.6佐久川の投入で流れが変わり、ソニーDFの足が止まるところを北國がカットインで切りさき、18分9-8と再逆転する。前半は15-13と北國リードで折り返す。ソニーは前半8得点の髙橋の活躍が光った。
後半、北國がNo.4上町の得点やGK田代の好セーブで流れをつかみ、7分20-15と5点差をつける。両チームともディフェンスの足がよく動き、オフェンスでは小気味よくボールを回し、緊迫したゲームが続く。ソニーはNo.1中島・No.12飛田、両GKの好守により追撃開始。18分に22-22と同点。その後北國が2連取し24-22とする。北國に退場者が2人出て、DF4人のピンチをGK田代が好セーブで助けるものの、26分に24-24の同点となる。残り1分、北國のベンチが動き、同点の局面でタイムアウト。最後の指示をするが、残り30秒ソニーNo.4髙橋が本日14得点目となるゴールで勝ち越し。試合はそのままソニーが1点差で逃げ切り、歓喜の初優勝を飾った。
なお、審判の的確なジャッジが好ゲームを引きしめた。
最高殊勲選手には髙橋恵(ソニー・No.4)が、殊勲選手には横嶋かおる(北國・No.4)が選ばれた。