第35回日本リーグ2010-2011 Season
試合結果
JHL戦況報告 第5週
第1日・2010/10/09(土)
第2日・2010/10/10(日)
◆ 男 子 ◆
大同特殊鋼 26 (13-14, 13-11) 25 トヨタ紡織九州
- 『大同、1点差で紡織を下し全勝を守る!』
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大同のスローオフで試合開始。大同はNo.2棚原のロングシュート、武田の速攻、紡織は海道のカットイン、村上の速攻で得点するも、ロースコアの展開。一点を争う白熱したものとなった。ゲームが動いたのは前半15分過ぎ、紡織はNo.3西端、No.2中畠の得点により21分には10対7と3点リード。しかし、紡織No.5松信の退場もあり、大同は1点差に追いつく。27分、再び紡織が14対11と3点リードするが、大同No.9武田のステップシュート、No.4末松のサイドシュートにより1点差に追いつき、14対13と紡織の1点リードで前半を終了した。
後半に入り、両チームのゴールキーパー(大同No.12高木、紡織No.1松野)の攻守もあり、緊迫したゲームが続く。大同はNo.9武田のミドルシュート、No.22渡久川のポストシュートで加点。紡織もNo.7呉のカットイン、No.2の中畠のサイドシュートで応酬。10分、紡織に退場者が出ると大同は3連取し19-18と逆転する。その後、1点を争う緊迫した展開になり、試合は終盤までもつれる。残り15秒、紡織は1点ビハインドの場面で速攻をかけるもシュートまで至らず。大同が接戦を制し、1点差で逃げきった。
大崎電気 34 (13-17, 21-13) 30 湧永製薬
- 『大崎、逆転勝利で開幕5連勝!』
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大崎電気のスローオフで試合開始。湧永はサイドシュート、大崎は豊田のステップシュートなどで持ち味を出してはいるものの、やや両チームともミスが目立つ立ち上がりであった。湧永・東長濱のパスカットからの速攻が決まり湧永2点リードとなった10分過ぎに、大崎は宮崎を投入。宮崎の個人技、また、大崎GK浦和のナイスセーブの連発で、何とか湧永について行く。16分過ぎにゴール前での攻撃ミスが目立ち始める大崎に対して湧永は、1対1を積極的に仕掛けて行き、大崎のディフェンスを突破し始める。25分頃には6点差がついたが、ここから大崎がやや盛り返し、前半を湧永の4点リードで終えた。
後半は、大崎・岩永のパスカットからの速攻で始まった。大崎はGK浦和の好セーブが続くが、攻撃でのミスが目立ち5点差とされる。10分過ぎに湧永の1対1が決まる。それにあわせてポストへのパスも決まり出し7点差となった。しかし13分過ぎに大崎は猪妻を投入。猪妻のシュート、豊田のサイドシュートが決まった後、猪妻のファイトあふれるディフェンスで大崎に流れが傾いた。15分過ぎ、湧永が2名の退場を出すと大崎は4連続得点し同点に追いつく。湧永はタイムアウトをとるも、その後大崎は4連続得点し逆転、リードする。湧永は粘るものの、28分過ぎに2人の退場を出し追いつけず、34-30で大崎が勝利した。最後まで手に汗握る好試合であった。
北陸電力 26 (13-14, 13-12) 26 琉球コラソン
- 『両者一歩も引かず引き分けに終わる!』
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試合開始直後、北陸電力の先制点から始まり、両チームとも一歩も引かない展開となった。前半5分、落合の得点などで4-2と北陸電力がリードするが、琉球コラソンもオールコートディフェンスで応戦する。10分で7-4と北陸電力リード。なかな点差を縮める事の出来ない琉球コラソンだが、栗崎のループシュートなどで得点し、16分、ついに8-8と同点に追いつく。その後一進一退の攻防が続く。北陸電力は琉球コラソンのオールコートディフェンスの間を攻めていきたいところだが、パスミス、相手の好守に阻まれる。25分琉球コラソンが初めて1点をリードし12-11。両チームGKのファインセーブが光る。29分14-12と琉球コラソンリードの場面で北陸電力はタイムアウト。その後、すぐに北陸電力が1点返し、14-13琉球コラソンリードで前半が終了した。
後半開始直後、北陸電力・山原の得点で同点、振り出しに戻ったが、琉球コラソン・内山の得点などで再び琉球コラソンが2点リード。後半6分、北陸電力も桜井の得点で同点にし両者一歩も引かない展開。その後もシーソーゲームが続き、両チームとも我慢の時間が続く。後半14分、琉球コラソン1人退場。この機を活かしたい北陸電力だが活かしきれない。後半23分、琉球コラソン高田・村山の連続得点で25-23と2点リード。さらに1点追加し、残り5分30秒、琉球コラソン3点リード。しかし後半26分7mスローを得た北陸電力は確実に得点し追撃に転じる。北陸電力はさらに得点し残り2分で1点差に迫る。緊迫した状況の中、後半終了間際、ついに北陸電力は同点に追いつき、引き分けで試合が終了した。
トヨタ車体 36 (23-10, 13-14) 24 豊田合成
- 『トヨタ車体、豊田合成を下し、今シーズン初勝利!』
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豊田合成の3:2:1のディフェンスに対し、トヨタ車体は15番鶴谷、4番佐々木のサイド攻撃が効果的に決まり流れをつかむ。10分過ぎには1対7と車体がリード。合成は新加入4番野田、13番今村のミドルシュートで攻撃の糸口をつかもうとするが単発で終わってしまう。15分過ぎに合成は6:0のディフェンスに変更するが、車体は22番門山、19番銘苅の突破、18番崎前の速攻などで点を重ね、23:10車体のリードで前半を終える。
後半立ち上がり、合成はディフェンスを3:2:1に戻し激しく当たりに出る。相手のミスを誘い、10番森光の速攻、14番中村の連続ポストシュートとリズムを取り戻す。9分には15:26と差をつめる。しかし双方退場が出た16分過ぎより、車体は連続得点で流れを取り戻し、32:17とこのゲーム最大の点差をつける。最後までゲームを捨てず、激しい当たりとスピーディーな展開をみせた合成だが24:36で破れ、今シーズン初勝利はトヨタ車体のものとなった。
◆ 女 子 ◆
広島メイプルレッズ 28 (18-10, 10-13) 23 オムロン
- 『好守に勝る広島、オムロンに快勝!』
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第1クールでは引き分け、その後の国民体育大会ではオムロンが接戦を制して優勝。レギュラーシーズン第2クールに入った今回の試合は、広島の厚みのある組織的なディフェンスを崩せず、オムロンのミスが目立った。広島は速攻や6番植垣のミドルシュート、サイドシュート、カットインなど多彩な攻撃を繰り広げた。立ち上がり広島の先取点で始まり一進一退の攻防が続く。そんな中広島は、ポストシュート、カットインなどで前半12分に8対3と点差を広げた。オムロンはタイムアウト後立て直し、8対6と2点差まで追い上げたが、広島も切り替え、前半終了時には18対10の大差がついた。
後半に入り、オムロンは4連続得点により18対14と4点差にまで縮めた。後半開始10分間、キーパーの好守により広島に得点を与えなかった。その後は互いに得点を重ね、23分24-20、25分25-21と広島が4点差でリード。広島はパスカットからの得点で、オムロンも速攻で加点するも前半の差は縮まらず広島が勝利した。
北國銀行 25 (15- 6, 10- 6) 12 HC名古屋
- 『北國銀行、豊富な運動量でHC名古屋を下し開幕6連勝!』
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5戦全勝でトップを走る北國に対し、初白星を目指す名古屋。開始早々、名古屋・阪本のポストシュートが決まる。続いて同じく阪本のポストプレーによる鈴木の7mスローが決まる。北國はこの試合から登録となった樋口のロングシュートで返すも、お互い固さが有りミスが目立つ。9分ようやく北國・上町のパスカットによる速攻から少しずつ加算し始める。北國・屋嘉のサイドシュートが、要所に決まり、22分には12対6とダブルスコアになるが、両チーム共セットオフェンスでのかみ合わせが悪くスコアが止まる。しかし北國は、26分樋口のロングシュート、27分屋嘉のサイドシュート、28分若松の速攻が決まり流れを掴み、前半を折り返した。
後半、北國は2分に屋嘉から横嶋のコンビプレーにより1点、4分に名古屋・秋山のカットインシュートが決まるも、やはりお互いセットでの決め手が無く、攻めあぐむ。中盤、北國は頻繁にメンバーチェンジするが、依然シーソーゲームから抜け出せない。終盤、北國・樋口の連続得点により名古屋を突き放したが、最後まで波に乗れずじまいであった。
ソニーセミコンダクタ九州 37 (18- 9, 19-13) 22 三重バイオレットアイリス
- 『フットワークとテクニックで勝るソニーが快勝!』
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三重バイオレットアイリスの5-1ディフェンスを、アウトカットインやサイドシュートで攻めるソニーセミコンダクタ九州。長野の先制点から高栖、高橋の得点で3:0とリードする。一方、二枚目の高い6-0ディフェンスを伊藤のロングや戒野のポストなどで崩そうとする三重は、セットオフェンスが機能せず、ゴールキーパー浅井のファインセーブからの速攻で反撃するものの、15分には9:4と差を広げられる。クロスやダブルポストを多用し、ポジションチェンジと速いパス回し・素早いフェイントでノーマークを作り出すソニーに対して、やや単調になりがちな三重は、石坂のミドルシュートや宮下のサイドシュートで応戦するも散発に終り、攻守共にフットワークで上回ったソニーが、18:9のダブルスコアで前半を制した。
後半に入ってもソニーの足は衰えず、素早いカバーやアタックディフェンスから三重のミスを誘発。攻撃においても、二次速攻から田中・張の個人技で追撃を緩めず、三重の相次ぐ退場も利して怒涛の8連続得点。後半15分過ぎで31:12と大量リードを奪う。一矢を報いたい三重だが、この試合をとおして、パス・キャッチのミスが続き、オーバーステップやパッシブプレーも多くなり、唯一浅井・毛利の両ゴールキーパーが奮闘を見せた。フットワークの量とスピード、テクニックとコンビネーションに勝ったソニーが、終始優位にゲームを進め、37:22の大量リードで勝利した。
◆ 男 子 ◆
トヨタ車体 31 (16-12, 15-10) 22 琉球コラソン
- 『トヨタ車体、琉球コラソンを一蹴し2勝目!』
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0-6ディフェンスでじっくりと守るトヨタ車体。一方、マンツーマン気味に高い位置から激しくプレッシャーをかける琉球コラソン。10分過ぎ互いにゆずらず5-5の同点。ここからゲームの主導権を握ったのはトヨタ車体。ゴールキーパーNo.21甲斐の好守から、琉球コラソンディフェンスの間を突破し連続得点。15分には8-5とリードする。追いかける立場となった琉球コラソンはさらに激しくプレッシャーをかけると、No.21高田のロング、No.11栗崎のポストシュートなどで加点、トヨタ車体にくらいつく。前半は16-12、トヨタ車体が4点リードで折り返した。
後半立ち上がり、琉球コラソンの連続得点で16-14、トヨタ車体のリードは2点となる。対するトヨタ車体もNo.22門山のロングなどで反撃、リードを保ち続ける。8分、19-16、トヨタ車体リード。ここで流れをつかんだのはリードしているトヨタ車体、No.17香川のカットインから始まる4連続得点で23-16、リードを一気に広げる。20分、27-17、残り10分、トヨタ車体はリードを10点に伸ばす。その後も危なげなく試合を運んだトヨタ車体は31-22で勝利をおさめた。
◆ 女 子 ◆
ソニーセミコンダクタ九州 26 (10-10, 16-15) 25 オムロン
- 『ソニー、監督の郭が貫禄のリードで、オムロンを下す!』
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No.7藤井のロングシュートで先制したオムロンは、その後もポジションチェンジからチャンスを作る。守ってもゴールキーパーNo.1藤間の好守から速攻を繰り出し、9分には5-0と好スタートを切った。対するソニーは、タイムアウトで守りを確認し、高いところでオムロンの攻撃の芽を摘むことに成功。ソニーは、No.4高橋の速攻などで19分に逆転。25分すぎには3点のリードを奪った。オムロンは調子の出ないセンターNo.8石立をNo.11永田にかえて、攻撃のリズムをつかむとともに、ゴールキーパーNo.12藤間の好セーブから速攻で、前半は10-10で終了。
後半に入ると、主砲No.17東濱に待望のロングシュートが出たオムロンは、No.7藤井のカットインシュートなどで得点を重ね、15分には3点差をつける。ソニーはここでヘッドコーチのNo.2郭を投入。ミドルシュートやカットインシュートで26分には25-24と逆転に成功。オムロンは、とびこもうとするソニーNo.5田中をNo.14前田がひっかけてしまい、痛恨の退場。それでもNo.2城内が執念のインターセプトから、ドリブルで持ち込み追いつくものの、ソニーは、すぐにNo.5田中のカットインで得た7mスローをNo.4髙橋が慎重に沈め大熱戦にピリオドを打った。両者死力をつくした好ゲームであった。
北國銀行 28 (13- 9, 15-14) 23 広島メイプルレッズ
- 『北國、新加入の樋口が7得点の大活躍で開幕7連勝!』
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大黒柱のNo.4上町を負傷で欠く北國は、それでもNo.9横嶋の速攻などで得点を重ねるが、メイプルのNo.6植垣、No.10呉の高打点シュートを止められず、18分までは7-7と互角。しかし、ここからレフトバックに入ったNo.8中村がカットインシュートやロングシュートで3連取。北國13-9と4点リードで前半終了。
後半に入ると北國のディフェンスが冴える。速いクロスアタックから相手のミスを誘い、次々と速攻を繰り出す。No.10呉のロングで必死に追いすがるメイプルだが、肝心のノーマークシュートを北國のゴールキーパーNo.12田代に阻まれる。北國は得点が止まりかかった18分から新加入の左腕No.5樋口がロングシュートで2連発。結局は北國が5点差で勝利をつかみ、首位の座をがっちりと守った。
HC名古屋 24 (14-11, 10-10) 21 三重バイオレットアイリス
- 『HC名古屋、4シーズンぶりの勝利!』
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前半、11分7-5とHC名古屋が2点のリード。No.5キャプテン高橋瑛美が積極的なカットインシュートによる得点でチームを引っ張る。追いかける立場となった三重も、あわてることなく対応。14分No.2横川のサイドシュートから始まる4連続得点で9-7、逆に2点のリードを奪う。試合の流れが大きく三重に傾きかけた20分過ぎ、No.7菅谷が7mスローをきっちりと決めたHC名古屋は、一気に反撃に転じる。No.2池田の速攻を皮切りに5連続得点で13-9と4点リード。その後2本の7mスローをNo.15伊藤で確実に得点につなげた三重。前半は14-11、HC名古屋のリードで折り返した。
後半、さい先よく2点を連取した三重。しかし、セットオフェンスのリズムが悪く思うように点差を縮めていくことができない。対するHC名古屋も攻め手を欠き、両チームともに我慢の時間帯が続く。17分を過ぎ19-15、HC名古屋4点リード。追いつきたい三重、リードを広げたいHC名古屋、残り時間が10分をきり、勝利に近づいたのはHC名古屋。No.6鈴木がカットインシュートからの2連取で23-17、リードをこの日最大の6点とする。終了間際、点差を縮めた三重だったが、24-21でタイムアップ。前半のリードを守りきったHC名古屋が、4シーズンぶりの勝利を手にした。