第36回日本リーグ2011-2012 Season
試合結果
JHL戦況報告 プレーオフ
第1日・2012/03/10(土)
第2日・2012/03/11(日)
◆ 男 子 ◆
大崎電気 28 (15-14, 13-12) 26 湧永製薬
- 『大崎電気、接戦の末湧永を振り切り決勝進出!』
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プレーオフ男子準決勝第1試合は、レギュラーシーズン1位大崎電気と4位湧永製薬の対戦。湧永のスローオフで試合開始。開始1分9秒、ペナルティー獲得により湧永に7mスローのチャンス。しかし、大崎GKNo.1浦和が見事なセーブを見せる。3分に大崎電気No.8東長濱による初得点。7分まで2-2と両者一歩も譲らない展開を見せる。7分過ぎに大崎電気7mスロー獲得のチャンスであったが、No.8東長濱選手が湧永GK志水選手の顔に当ててしまい、レッドカードで失格。その後も、退場者が続き、コートプレーヤー5人対5人での試合展開も見られた。前半10分の時点で4対4と接戦。流れを掴みたい両チーム。12分に大崎電気、No.77宮﨑大輔を投入。大崎電気は高いディフェンスで湧永にプレッシャーをかける。湧永は、早いカットイン、サイドシュートでの得点、大崎は速攻などで点を重ね一進一退の攻防。前半20分大崎の7mスローを、No.4前田が決め9対9の同点とした。その後、大崎電気キーパーのNo.1浦和がナイスセーブを見せる。湧永はその後、相手チームが退場で人数が少ない時間を生かし速攻などで3連続得点。しかし、大崎電気もNo.4前田のサイドシュート、No.77宮﨑大輔のミドルなどで前半ラスト2分で追いついた。さらにラスト17秒でNo.13森のポストシュートで得点、15-14大崎の1点リードで前半を折り返した。前半だけで両チーム合わせ警告6枚、退場者2名と荒れた試合展開となった。
後半は湧永のNo.9佐藤のサイドシュートからの得点でスタート。大崎はGK浦和のナイスセーブからの速い2次速攻。湧永はセットプレーから、No.10名嘉の高いジャンプからのサイドシュートなど息もつかせぬ展開が続く。後半10分で18対19と、大崎1点リードであるが、後半に入っても一進一退の攻防が続く。湧永は後半15分、No.23東長濱が力強いロングシュートで今日、9得点目を決めるなど大活躍。負けじと大崎もNo.77宮﨑大輔がロングシュートを放つが、キーパー志水のファインセーブに阻まれる。しかし、高いジャンプからのポストパスをNo.13森が決める。その後湧永No.6山中の退場により、大崎は突き放すチャンスを得るが、今度は、大崎No.13森が退場し一転、湧永のチャンスとなる。7mスローを湧永No.23東長濱が落ち着いて決め、同点とする。22分の時点で、25対25と1点をめぐる争い。23分にNo.77宮﨑大輔、26分にNo.19猪妻が連続得点を決め大崎が2点リード流れを引き寄せたかと思われた。しかし、湧永もNo.15今井のポストシュートで1点差に迫る。ラスト1分で湧永No.6山中が無念の退場。その後大崎電気No.3小澤がサイドシュートを決め、2点差で逃げ切った。
大同特殊鋼 29 (14-13, 15-15) 28 トヨタ車体
- 『大同特殊鋼、大接戦を劇的な勝利で飾る!』
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プレーオフ男子準決勝は、レギュラーシーズン2位トヨタ車体と3位大同特殊鋼の対戦。大同のスローオフで試合開始。大同No.4末松のミドルシュートで先制。大同は高いディフェンスからNo.4末松とNo.15山城の連続速攻などで前半5分、4対1と大同リード。車体もNo.15鶴谷のサイドシュートとNo.10木切倉のミドルシュートで反撃。その後、両チームGKのナイスセーブで一進一退の攻防が続く。大同はNo.4末松のランニングシュートとNo.13加藤のポストシュートで前半18分、10対7と大同リード。車体も多彩な攻撃からNo.22門山のロングシュート、No.8藤田のポストシュートなど4連続得点で、前半26分過ぎについに12対11と逆転する。しかし、大同もGK久保のナイスセーブで流れを渡さず、前半残り2分でNo.13加藤のポストシュートとNo.9武田のロングシュートで再逆転し、13対14で大同リードで前半で折り返す。
後半に入り、車体はNo.5高智のポストシュート、No.18崎前の速攻など連続3得点で16対14と好スタート。大同も、No.9武田のサイドシュートやNo.2棚原のミドルシュートで追撃、後半10分、20対19で再び大同逆転。その後は、両チームは点の取り合いで追い着き追い越せの激しい攻防が続き、一進一退でどちらも譲らず後半19分、24対24の同点。大同は、20分過ぎ後半絶好調のNo.9武田が速攻とミドルシュートの連続得点で26対24の2点差のリードつける。流れは大同に傾きかけたが、車体も猛反撃を見せ、後半残り30秒No.22門山のミドルシュートで28対28で同点。このまま延長かと思われたが、残り5秒、大同No.15山城のサイドシュートが決まり大同が大接戦を制した。
◆ 女 子 ◆
オムロン 24 (10-10, 14- 7) 17 ソニーセミコンダクタ
- 『オムロン、GK藤間の活躍でプレーオフ決勝進出!』
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プレーオフ女子準決勝は、レギュラーシーズン2位オムロンと3位ソニーが対戦。ソニーのスローオフで試合開始。ソニーはNo.2山野のカットインシュートで先制。オムロンもすかさずNo.17東濱のミドルシュートで返す。しかし、オムロンは立ち上がりから堅さもあり、ソニーNo.4髙橋のポストシュート、No.17錦織の速攻などで、前半8分過ぎまでに1-4でリードされる。オムロンはすかさずタイムアウトを要請。その後オムロンNo.8石立のカットインやNo.13勝連のサイドシュートなど3連取で前半13分に4-4の同点。その後は一進一退の攻防が続き、前半25分、オムロンNo.22金のポストシュートNo.17東濱のロングシュートで9-7とオムロンが逆転。しかし、オムロンに退場者が出て前半は10-10の同点で折返す。
後半の立ち上がりは、ソニーの7mスローで始まったが、オムロンNo.1藤間が阻止。その後4分過ぎの7mスロー、ポストのノーマークシュートも阻止し、流れはオムロンへ。No.7藤井の回り込みシュートやNo.17東濱のスカイプレー、No.13勝連の速攻などで後半8分過ぎ14-10とオムロンがリード。ソニーはすかさずタイムアウトを要求。ソニーはベテランNo.5田中のサイドシュートやNo.17錦織のポストシュートで追跡するも、オムロンもNo.7藤井のステップシュートやNo.5稲葉のロングシュートで後半23分21-15と更に突き放し、その後もオムロンは控え選手を送り込む余裕で24-17で勝利した。
◆ 男 子 ◆
大同特殊鋼 36 (16-16, 11-11, 5-4, 4-1) 32 大崎電気
- 『延長戦の末、大同特殊鋼が接戦を制し2年ぶりの優勝!』
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プレーオフ男子決勝は、レギュラーシーズン1位大崎電気と3位大同特殊鋼の対戦。大同特殊鋼のスローで試合開始。大同No.2棚原のカットインシュートで幕を開けた決勝戦は、続けてNo.13加藤、No.9武田の得点で3-0とし、立ち上がり大同が主導権を握る。このまま大同ペースかと思われたが、4分、6分に7mスロー、7分にもカットインで大崎No.8東長濱が連続得点をあげ、一気に4-4の同点に追いつく。その後は、両チームともに点を取り合う一進一退の攻防が続く。早く流れを掴みたい両チームだが、大崎No.22吉田、大同No.12久保の両GKのファインセーブにより、互いにペースをつかむことができない。16-16の同点で前半を終えた。
後半は大同No.15山城のサイドシュートで始まるも、すぐさま大崎No.14岩永、No.15夏山が連続得点をあげ、18-17と大崎が逆転する。早くペースをつかみたい両チームだが、前半同様に両GKのファインセーブが続き、なかなか得点できない。7分過ぎから、大崎No.13森のポストシュート、No.6豊田の速攻などで21-19と突き放しにかかるも、11分に大同No.13加藤がカットインを決め、1点差に迫る。その後は、26分まで両者一歩も譲らない展開を見せる。27分、大同No.15山城の速攻、No.77宮﨑のカットインで互いに点を取り合い、27-26と再び1点差になったところで、大同がタイムアウト。29分に大崎No.14岩永がミドルシュートを決め同点とした後、大崎が速攻を仕掛けNo.77宮﨑がシュートを試みるも、大同No.9武田が決死のディフェンスで阻止。宮﨑がノータイムフリースローを打つも枠を外れ、この一戦は27-27の同点で延長戦にもつれ込む試合となった。
延長前半、大崎No.6豊田のミドルシュートで始まり、大同No.4末松のサイドシュートで応戦するという両者点を取り合う展開となる。終了間際に大同No.4末松がロングシュートを決め、32-31で大同リードで前半を折り返す。
延長後半、大同No.10岸川、No.13加藤の連続得点で3点差とする。その後も大崎のフリーシュートを、大同GK陣が幾度も阻止し、大崎の追撃を許さない。延長にまでもつれた白熱した決勝戦は、36-32で大同特殊鋼が勝利をおさめ、2年ぶり15回目の優勝を手にした。両チームの良さが発揮された素晴らしいプレーが満員の会場全体のハンドボールファンを魅了した。
◆ 女 子 ◆
オムロン 18 ( 9- 7, 9- 8) 15 北國銀行
- 『激戦を制し3年ぶりにオムロン優勝!』
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プレーオフ女子決勝は、レギュラーシーズン1位北國銀行と2位オムロンの対戦。北國銀行のスローオフで試合開始。オムロンNo.13勝連のサイドシュートで先制するも、すかさず北國No.5樋口のミドルシュートで返す。立ち上がりから両チームともに足を使ったディフェンスで相手に決定的なチャンスを与えない。4分オムロンNo.13勝連が得点するも、すぐさま北國No.6石野のカットインで3-2とし、8分に北國銀行No.6石野のサイドシュートで同点、9分に北國銀行No.4上町が得点し、3連続得点で逆転するも、すぐさま、オムロンNo.17東濱のシュートで4-4の同点とする。その後は、両チームのGKのナイスセーブで一進一退の攻防が続く。この間、11分に北國No.4上町、16分に北國No.8小野澤が退場するも、オムロンは点差を広げることはできず。両チームともにディフェンスが機能し、19分の時点で6-6の同点。19分、オムロンNo.7藤井が長い均衡を破るも、すぐさま、北國No.4上町が得点し、7-7の同点に追いつく。21分、北國がチームタイムアウトを要求するも、得点に結びつけることが出来ず、逆にオムロンNo.3髙田がサイドシュートを決め、8-7と逆転。オムロンキーパーのナイスセーブが続く間に、オムロンNo.13勝連がサイドシュートを決め2点差とし、9-7オムロンリードで前半を終了した。
後半は、オムロンのコートプレーヤーが1名少ない状態からスタート。その苦しい中、オムロンNo.1藤間のファインセーブで北國の得点を許さない。2分に北國No.9横嶋のポストシュート、3分にNo.17八十島が速攻を決め、9-9の同点に追いつく。オムロンは、No.22金の得点で再逆転すると、続けざまにNo.13勝連のサイドシュートで11-9の2点差に広げる。その後、一進一退の攻防が続く。この間に北國に退場者が出るも、オムロンは攻撃がかみ合わず、点差を広げることができない。しかし、13分あたりから、オムロンは本日好調の勝連の得点などで点差を広げ始め、すかさず北國はタイムアウトを要求。タイムアウト後は、互いに点を取り合う展開が続く。オムロンNo.13勝運の退場を期に点差を縮めたい北國だが、ミスが重なりなかなか得点に結びつかず、逆にオムロンに点差を広げられ17-12となる。流れはオムロンかと思われたが、No.17東濱の退場を境に北國がリズムを取り戻し、2点差に追い上げる。すかさず、オムロンはタイムアウトで流れを止めにかかる。その後、両GKのセーブが続くも、終了間際、オムロンNo.22金がポストのループシュートを決め、3点差としたところで試合終了。18-15でオムロンがレギュラーシーズン1位の北國銀行を破り、3年ぶりの優勝を果たした。